ミュージアムについてジャンルを問わずご紹介するコーナーです。

第4回 Kumulipo (クムリポ)

kumulipo ka po

写真1:カ ポ (第1章から第8章までの暗闇の時期)

kumulipo ke ao

写真2: ケ アオ(第9章から第16章までの明るい時期)

写真1、2 共にハワイアンホール

ハワイアンホール、カイ アケアに展示されているカールF.K.パオが描いた クムリポ 2102 行のチャントから成るハワイの創世記です。古代から口頭で王族に継承されていたお話をカラカウア王が公表し、リリウオカラニ女王が英語に翻訳して現代に残り、伝わりました。 本編は全部で16章あり、最初の8章がカ ポ(夜、闇の時期)、そして後の8章がケ アオ(朝、明るい時期)に分かれています。全ての章を通して、男性と女性のペア、そして特に1章から4章までは同じ、又は良く似たラインの中に海と陸の生物のペアの対比が大変リズミカルな韻を踏んで描き記されています。パオ 16 枚のパネルの作品はそれぞれの章に於ける生命の誕生や出来事を非常に良く表しています。

         カ ポ 闇の時期 1章から8章まで)

生命の父

生命の母

生命の誕生、出来事

1

クムリポ

ポ エレ

闇、海藻、 シダ 、珊瑚

2

ポ ウリウリ

ポ ヴェヒヴェヒ

魚、山

3

ポ エレエレ

ポ ハハ

鳥、山

4

ポ パノパノ

ポ ラロヴェヒ

物(亀、 トカゲ

5

カポカノカノ

ポ ラロウリ

豚、 タロ

6

ポ ヒオロ

ポ ネエアク

物(鼠、 ノミ

7

ポ ハネエアク

ポ ヘエマイ

犬、 コウモリ

8

ポ キニキニ

ポ ヘエナルママオ

ライライ ( ) キイ ( ) カネ ( ) 、カナロア ( キノ ラウ = )

キノ ラウ :ハワイ語を文字通り訳すと「沢山の体」、日本語のニュアンスでは「化身」という意味

          ケ アオ 明の時期(9章から16章まで)

生命の父

生命の母

生命の誕生、出来事

9

キイとカネ

ライライ

キイ、カネ、ライライの子孫

10

キイとカネ

ライライ

キイ、カネ、ライライの子孫

11

カマハイナ

ハリア

800 世代

12

オプウプウ

ラアニハ

その後 190 世代、ワケア、パパ、ハロア

 

13

パリク

パリハイ

その 世代、ハロア が埋められカロ が育つ

 

14

リアクホヌア

ケアカフリホヌア

星、月の誕生

15

 

 

ハウメアの驚異。彼女の子孫。そしてマウイの誕生と彼の幾つかの 戦い ( 太陽を捉える、母ヒナのオオバンを捕まえる、八つ目のコウモリから母ヒナ を救う等 )

 

16

 

マウイ

ヒナケアロハイラ

その 子孫 辿 りロノイカマカヒキに至る

 

パオが16 枚全てのパネルで中心に描いているのはピコ。ハワイアンとって、 ピコは三つあります。一つ目のピコは頭頂にあって先祖(過去)との繋がり、二つ目のピコはお臍にあって自分の両親(現在)との繋がり、そして三つ目のピコは生殖器にあって子孫(未来)との繋がりと考えられています。過去から現在、そして未来へと続いていくストーリーに於いて、 この三つのピコは家系を繋ぐ正に中心です。

クムリポは この世の始まりからロノイカマカヒキに至るまでの歴史というだけでなく、男女、海陸の生物などのように、物事を対比させるデュアリズム(二元論) というハワイアンの価値観がぎっしりと詰まったチャントです。 クムリポの お話とパオ が描いたパネルから、ハワイの生命を感じてみませんか。

 

This page was last modified on 24 April 2016.